interview インタビュー

若手リクルーター養成講講座|第3期受講生の声【株式会社北村製作所 馬場ひかるさん】

「新潟市中小企業人材確保・育成支援事業」は、市内企業における人材の確保や若者の就労を促すため、企業の魅力向上や働きやすい環境づくりを支援する事業です。

「若手リクルーター養成講座」では、組織を牽引する次世代のリーダーや、採用活動に携わる人材を育成することを目的に、全4回の講座を実施しました。今回は講座に参加した株式会社北村製作所の馬場ひかるさんに、受講のきっかけや学び、受講後の変化についてお話を伺いました。

入社のきっかけ

もともとずっと空手を続けていて、社会人になっても競技を続けたいという思いがありました。以前は広告代理店で営業をしていたのですが、一般的な勤務時間だと練習時間に間に合わないなど、両立の難しさを感じていたんです。そんな時、新潟県空手道連盟の理事長から「スポーツを継続したい人向けの企業とのマッチングイベントがある」と紹介されたのが、北村製作所との出会いでした。

北村製作所には、私のように競技を続けながら働く社員が現在3名います(アイスホッケー、陸上中距離、そして空手)。会社全体として「頑張っていることを応援する」というスタンスが非常に強く、試合のための特別休暇など、柔軟に対応してもらえる環境に魅力を感じて入社を決めました。

入社の決め手はもう一つあります。会社見学に来た際、帰り際に部長が帰りのエレベーターの前で「待ってるよ!」と手を振って見送ってくださったんです。「人が良さそうな会社だな」と直感的に感じて、その雰囲気は入社してからも全く変わりません。

受講のきっかけと印象に残っている講座

上司からの勧めで参加しました。私はこれまで営業職しか経験がなかったので、人事や採用の仕事については全くの未経験。知識ゼロの状態だったので、「まずは知識をつけて学んできなさい」という期待を込めて送り出してもらったのだと思います。

講座に参加して大きな刺激になったのは、他企業のリクルーターの方々と交流できたことです。普段、他社の採用担当者と悩みを共有する機会はほとんどありません。「自社ではこうしている」「こんなツールが効果的だった」という具体的な事例を聞く中で、今の学生が何を求め、どう情報を収集しているのか、自分の知識とのギャップを痛感しました。

特に印象に残っているのは、グループワークで行った「おもしろレジャーランド」というゲームです。情報を整理して正解を導き出すワークなのですが、私たちのチームはあと一歩のところで不正解になってしまい……。それが本当に悔しくて(笑)。ただ、その「悔しさ」や「楽しさ」という感情が生まれることこそ、学生を惹きつけるコンテンツ作りや採用活動に役立つのではという気づきにもなりました。

おもしろレジャーランド:グループワークのアイスブレイクや研修などで用いられる推理ゲーム。カードに書かれた情報を共有して課題を解決することで、チームワークやリーダーシップを体験するもの。

リクルーターとしての変化

まず、講座で刺激を受けてすぐに取り組んだのが、止まっていたSNSInstagramX)や採用ブログの再始動です。これも講座で出会った他社のリクルーターの皆さんのお話を聞いて、学生に会社のリアルな姿を届けるには、ビジュアルや親近感が不可欠だと感じ、受講開始後すぐに運用を本格化させました。今では、社内の雰囲気やイベントの様子を自分たちで撮影・加工して発信しています。

私が面接の時に「人がすごく良い」と感じたように、学生にも人の良さを伝えたいのですが、その普段の雰囲気をなかなか伝えることが難しく試行錯誤していたので、良いタイミングだったと思います。

また、内定者懇親会では、講座で体験した「おもしろレジャーランド」をヒントに、自社の「おもしろファクトリー」というゲームを制作しました。ロケットを造る架空の工場…という設定にして、人事課のメンバーで「どうすれば内定者に楽しんでもらえるか」と意見を出し合いながら作り上げました。

当日は学生たちが非常に盛り上がり、一致団結して取り組んでくれたので、手応えを感じています。単なる説明会ではなく、楽しみながら会社を知ってもらう工夫の大切さを学びました。

プレゼン大会を振り返って

※プレゼン大会:第4回の講座で、全講座を通して学んだ自社の魅力のプレゼンを行う。学生審査員の投票により予選から決勝へ進み、優勝者を一人決める。

プレゼン大会に向けて、人事課内で何度も「壁打ち」を繰り返して、最初の資料からすると別物になるほど作り変えました。最初は弊社の製品に関する説明に偏っていたのですが、学生の目線に立って、なるべくわかりやすく響く言葉で伝えようと心がけて作り直していきました。

係長や同僚と、昨年の講座の映像を見るなどして一緒に研究し、意見が飛び交いました。特に印象に残っているのは、同期社員からの「もっと情熱的に話した方が良いよ!」という率直すぎるほどのアドバイスでした。

一人の担当者に任せ切りにするのではなく、チーム全体で「どうすればうちの魅力が伝わるか」を真剣に考える。プレゼン大会の練習にも部署のメンバーが集まって感想をくれましたし、資料の修正に何度も付き合ってくれました。普通なら2、3回で面倒くさいと思っても良いと思うのですが、何度も確認して「直したら持ってきてね」とすすんでサポートしてくれました。

北村製作所の土台に「できるだけ自分の考えていることは言って欲しい」という考えがあります。その代表的な例として、北村製作所には「改善提案制度」という、誰でも意見を出せる仕組みが根付いています。業務の改善や新しいアイデアを出して、評価されると手当を支給されるのですが、上司から若手社員に「(1年に)10件はアイデアを出してね」と背中を押されるんです。

そのような文化があるので、忙しそうだから上司に話しかけられないみたいなこともなく、誰にでも話しかけやすい雰囲気が社内にあります。

講座の課題で、社員に自社の魅力をヒアリングする機会があったのですが、みんな「なんか良い会社だよね」と答えてくれます。その「なんか」が、こういった部分に詰まっているのではないかと思います。

プレゼン大会決勝の馬場さん

実際に、私はこの会社に入ってから、長期休暇明けに「仕事に行きたくない」と思ったことが一度もありません。それは、誰にでも話しかけやすい雰囲気があり、現場の職人さんたちも「怪我すんなよ!」と声をかけてくれるような、人間関係があるからだと思います。

講座を終えての感想と、今後の展望

受講を考えている企業にはおすすめしたいです。知識を得たことや他社の方とつながりを持てたことはもちろん、「自己分析」や「他己分析」を体験できたことが特に自分のためになったと思いました。周りの方々がどういう期待を持ってくれているか、どう見られているか、そういった部分を知る普段ない貴重な機会になると思います。

私は今20代で、社内は学生さんに最も年齢が近い立場です。だからこそ、テンプレート通りの説明ではなく、自分が実際に体感している「働く楽しさ」や「職場のリアル」を自分の言葉で伝えていきたい。リクルーターは会社の顔ですから、学生さんに寄り添い、「この人と一緒に働きたい」と思ってもらえるような存在を目指しています。

また、私自身が体現している「仕事とスポーツの両立」についても、もっと発信していきたいですね。何かに夢中になっている学生さんが、それを諦めずに社会人生活をスタートできる場所があることを知ってほしいです。

企業情報

株式会社北村製作所